ビジネスをやっていると、KPIという言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
何となく、難しそう!数字が苦手でとっつきにくい!という人のために、わかりやすくKPIとは何か?設定や管理の方法をご紹介します。
KPIとは?
KPI(ケーピーアイ)とは、「Key Performance Indicator」の頭文字をとったマーケティング用語で、「重要業績評価指標」を表しています。
関連用語
KGI(ケージーアイ・Key Goal Indicator):重要目標達成指標
→(例)売上高目標
KFS(ケーエフエス・Key Factor for Success):重要成功要因
簡単にいえば、関連用語にあるKGIを構成する指標を、定量的に分解したものがKPI、定性的に分解したものがKFS、ということになります。
2つの視点から考えるKPIの設定方法
それでは、KPIはどのような視点で設定すれば良いのでしょうか。大きく2つの視点をご紹介します。
方法① 目標から逆算で設定する
目標の売上を分解して、KPIとするパターンです。
簡単な例ですが、KGIが売上300万円の場合、
KPI分解の考え方①
30,000円の商品を100件販売すれば、KGIを達成する
KPI
商品単価:30,000円
ネット販売数:100件
30,000円×100件=300万円
さらに
KPI分解の考え方②
30,000円の商品を10,000人の方に知ってもらい、1%の方が購入すれば(つまり販売数100件)、KGIを達成する
KPI
商品単価10,000円
ネット訪問客:10,000人
ネット成約率:1%
30,000円×10,000人×1%=300万円
①、②のように、売上300万円から逆算で数字を作っていく方法になります。
両方とも同じKGIを目標としていますが、②の方が、より具体的なKPIとして定量化されていることがわかります。
方法② 現場から数字を積み上げて設定する
現場で行っている施策の実績値を鑑みて、KPIを設定するパターンです。
①のように、KGIから分解して設定していくと、KPIは業界の一般的な指標の水準(例:成約率1%など)になりがちです。
しかし、広告分野が得意で、同じ広告コストで、12,500人の集客は目指せそう!反対にLPの成約率は、頑張っても0.8%くらいで落ち着きそうだ!というケースもあると思います。
つまり、自社の過去の実績をみて、得意分野、不得意分野があるのであれば、KPIに反映させた方が良いでしょう。
KPI分解の考え方③
30,000円の商品を12,500人の方に知ってもらい、0.8%の方が購入すれば(つまり販売数100件)、KGIを達成する
KPI
商品単価10,000円
ネット訪問客:12,500人
ネット成約率:0.8%
30,000円×10,000人×1%=300万円
これは、現場や過去の実績値を把握していないと設定できませんが、より現実的なKPIの設定には役に立つ考え方になります。
KPI設定はツリー指標で考える
上述のように、KPIはKGIを分解したものになります。
考え方の方向性は、「KGIからKPIへ分解する」「KPIを積み上げてKGIとする」の2通りあります。
どちらにしても、ツリー指標で考えることが大切です。
まずは、売上の構成要素を書き出してみることをお勧めします。便利なツールとして、私はマインドマップを使用しています。
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MindMeister
KPI設定のポイント
① 他の担当の影響を受けない数字までKPI分解する
② 分解する際は、ツリー指標で考える
③ 相互頑張れば達成できる定量的な数字が落とし所
③ KGIから逆算、現場から積み上げ、双方の視点を取り入れる
KPIの管理方法
プロジェクトが開始されたら、設定したKPI毎に数字の進捗をみておきましょう。
全てのKPIを達成できれば、KGIは問題なく達成することができますが、いざ始まれば、様々な課題が発生します。
その際に、どのKPIの達成進捗が悪いのか、を把握しておくことで、次の一手を打つことができます。
管理表を作成して、日々KPI進捗を把握し、課題解決のための施策に取り組んでいきましょう。
マーケティングはPDCAが重要と別の記事でご紹介していますが、KPIを設定することは、PLANを作成しているのと同様だという意識が必要です。
まとめ
ここでは、KPIはどんな指標なのか、その設定方法や管理方法についてご紹介しました。
KPIを正しく設定することは、ビジネスの状況を把握して、改善していくことや、担当のモチベーションアップなどに役に立ちます。
是非、KPIを正しく設定し、メンバーに周知して、KGIを達成していきましょう。