昨今の起業ブームや働き方の多様化によって、女性の方でも起業する方が増えています。一方で、総務省統計局のデータによると女性が起業して3年以内の廃業率は男性と比較しても2倍以上高いと言うデータが出てるのをご存知でしたでしょうか?
このデータを見て「え、なんで!」「ショックだわ」と思った方も多いと思いますが、安心してください。
この記事では、女性起業家の廃業率が高い理由と、廃業しないために抑えておくべきポイントについて解説していきます。
「起業したけどこれから先が不安。これから起業をしようと考えている」そんな女性のお役に立てる記事となっています。
女性起業家の個人所得の7割が100万円未満
平成14年に総務省統計局が発表したデータによると、起業して3年以内の男性の廃業率が11.8%に対して女性の廃業率は22.9%。と、女性の廃業率が圧倒的に高いデータが出ています。22.9%と言う数字は、5人に1人以上の女性起業家さんが3年以内に廃業することにもなります。
また、中小企業庁のデータによると、女性起業家の個人所得は7割が年間100万円未満というデータも出ています。
出典:総務省
では、なぜこんなにも男性と女性の起業家に廃業率の開きがあるのでしょうか?
女性起業家の廃業率が男性と比較しても高い理由
女性起業家は管理職・経営層として働いた経験が乏しい
女性の起業のタイミングで多いのが20代〜30代。または結婚出産を経て家族との時間を両立するために起業された方が多いです。
社会人経験が少なかったり、結婚出産を経て起業された場合、どうしても男性と比べて社会人経験が少なくなります。それゆえに、経営感覚や管理職としてのマネジメント経験が乏しいまま起業してしまうケースがあります。
また、日本社会ではまだまだ管理職に男性が就くケースが多いです。管理職として働くとチーム全体だけでなく組織全体を見なければなりません。そうすると起業家に必要な知識も自然と身についていることもあり、廃業につながる確率は低くなります。
キラキラ女性起業家に憧れて起業する方が増えている
近年SNSの発達により、誰もが自由に情報発信できる時代になりました。そのため、女性起業家の方も昼からシャンパンや、タワーマンションのパーティールームでのパーティー、愛車や愛犬、ブランド品の紹介などキラキラした世界をSNS上にアップしています。
あなたもインスタグラムなどで、キラキラ起業家アカウントを見たことがありませんか?
そのように、情報を無料で受け取れるようになった結果、経営の知識が乏しいままイメージから入って起業する女性起業家も後を経ちません。
憧れのキラキラ起業家みたいになれるのはほんのひと握りの方だけです。多くの方は挫折してしまい廃業率が高くなっていくのです。
お金に関する知識の不足
お金に関する知識が不足しているというのも、女性で起業しても失敗しやすい人の特徴です。
準備をせずに「エイヤ!」と起業してしまうと、運転資金が枯渇してしまい事業を軌道に乗せることができないまま失敗してしまうケースが多々あります。
開業当初は、まだ利益が出ないうちに、次の仕入れをしなければなりません。運転資金を準備していなかったために、経営がずっと苦しいままという状況もよくあります。
女性起業家が廃業しないためにやるべきこと
日本政策金融公庫を利用するなど利率の安い所から借入をする
起業で問題になってくるのが資金の問題。資金を調達するために、多くの人が最初に考えるのは融資を受ける方法です。
日本政府が出資する日本政策金融公庫の「新創業融資制度」は、起業を応援する融資制度のため低金利で借りられるというメリットがあります。
現在は助成金や補助金など女性の起業を応援するものも出ているため上手に活用しましょう。
また最近では全国の様々な団体が主催して募集しているコンテストの一つである「ビジネスプランコンテスト」も開催されており、優勝者には賞金が出るイベントも開催されています。
情報は常に変わるため、助成金や補助金、融資にアンテナを立てておきましょう。
低リスクでビジネスを始める
起業を始めたら必ずうまくいく保証はありません。
そのため、小さくテストしてみる(低リスクでビジネスを始める)事をおすすめ致します。
女性の中にはこだわる方も多くいらっしゃると思いますが、「最初から完全を求めない」ことはスピードにもつながり、ビジネスを加速するきっかけにもなります。
ですので、小さくはじめてみて、完璧を求めずに行動する事を大切にしてください。
学ぶ姿勢を忘れない
会社員の時とは違い、起業して経営者になると、基本的には誰からもマネジメントしてもらえなくなります。そのため自分で情報をキャッチアップして自分を客観的に見る事が必要になります。
世の中は目まぐるしいタイミングで移り変わっています。
変わり続ける社会情勢やトレンドを常につかみ、必要に応じて経営の軌道修正を図っていくことが生き延びるための秘訣になるでしょう。
まとめ
今回の記事では、女性起業家がの年以内の廃業率は男性の2倍である理由、女性起業家が廃業しないためにやるべきことについて紹介いたしました。
中でも「女性起業家の個人所得の7割が100万円未満」というデータに驚かれた方も多いのではないでしょうか?
この記事が女性起業家さんの参考になると幸いです。